
同じ形のマグカップ
形は同じだけど、色や絵柄の違うマグカップ。
焼き物の形を作る製法の1つに「型成型」という製法があります。
練った土を型に入れて押し固める製法のこと。
この押し固められた土は業界用語では生生地(なまきじ)と呼ばれ、その生生地を素焼きしたものが生地(きじ)と呼ばれます。
生地に釉薬をかけたり、絵付けをしたりして、本焼きに入り、本焼きしたものを窯出しすれば焼き物の完成です。
さて、素焼きされた後の生地の状態では同じ見た目の器も、その後の釉薬掛けや絵付けによって、様々なイメージの器に変身します。
こちらのマグカップも形はどれも同じ。同じ型で作られた型成型のマグカップ。 持ちやすい取っ手。口縁部分は内側がカットされていて、飲み口が心地よくなるよう工夫がされています。
見た目も使い勝手もいい人気のプロポーションですが、その後の製法によって・・・、
<釉薬掛け>
生地のガラス質の釉薬という物質を掛ける釉薬掛け。掛ける釉薬によって、出来上がる器の印象は全く変わります。窯の中で化学変化を起こして、複雑な模様が出来上がるものもあります。

「天龍青磁 マグカップ 波佐見焼」
鉄分を含んだ釉薬が掛けられています。
窯の中で変化によって、緑味の肌に斑模様のような不思議な柄が出来上がります。

「パール釉 マグカップ 波佐見焼」
真珠のようなガラス質の乳白色の釉薬が掛けられたマグカップ。ぱっと見ると磁器というより金属のようにも見えます。
口縁にはフチサビの技法があしらわれています。
<釉薬掛け分け>
色の異なる釉薬を半分に掛ける「釉薬掛け分け」の技法。
掛けるというよりはバケツのようなものに入れた釉薬にちゃぽんと浸すような技法らしいです。2色掛け分けのマグカップはその配色のイメージがダイレクトに伝わります。

「アメ釉掛け分け マグカップ 波佐見焼」
飴色の釉薬、アメ釉とオリーブ色、ホワイト色の落ち着いた配色。

「色釉 バイカラー マグカップ 波佐見焼」
こちらは、水平方向の掛け分け。見込み(カップの内側)は白色です。白と発色のいい釉薬の2色配色はそれぞれ全く違う印象。個人的にはオリーブ色が好きです。

「色釉 レッド×ブルー マグカップ 波佐見焼」
赤い釉薬と青い釉薬の2色配色が目を引く、ひときわ印象的なマグカップ。上のパール釉と比べでも、まったくちがう個性を感じます。
※こちらの商品は本記事執筆時点(2020/09/25)では予約注文商品となっております。
<染付>
素焼き後の生地に絵付けをしてガラス質の透明な釉薬をかけてコーティングするのが染付。絵柄はもちろん職人さんの手描き。釉薬掛けよりも手間がかかる分お値段も少し高め、絵柄が細かく緻密であるほど値段が高くなる傾向があります。白磁に呉須の青が映えて上品な印象です。

白磁に呉須の青で描かれた、古染濃笹模様が美しい。上品な印象の染付マグカップです。
いかがでしょう?形が同じでも、釉薬や絵付けによってまったくイメージが変わりますよね。
どの技法が好きでしたか?(も)
こちらの記事でご紹介した器↓
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