こんにちは。今年はおくんち（秋のお祭り）は神事や当番区の踊りのみですが、3年ぶりに開催されました。11月は秋の陶磁器まつりが予定されています。GWの陶器市とはまた違ったゆったりした雰囲気の有田を楽しみにぜひお越しください！


有田に住み、働いていると本当に多種多様なうつわに出会います。私は もともと有田出身。身近にあふれている有田焼のことを知っているつもりでした。しかし技法、窯元ごとの特徴、つくられた時代、一般家庭向けなのか割烹（業務用食器）なのか、用途によっても形状や装飾に大きな違いがありバリエーションはもう、無限大。

「私は有田焼のことをなにも知らなかったのだな…。」と気づきました。

毎日仕事でうつわを見ていると飽きるのでは！？　と思っていたのですが、そんなことはなく「わ！すてき！」「これほしい…！」と次々と魅力的なうつわに出会ってしまい困っています。

400年前から常に時代にマッチしたうつわをつくってきた町、あらためてすごい。

そんな有田の中でも陶悦窯（とうえつがま）は、優雅な光沢を持ったうつわを多くつくられています。窯変（ 窯の内部で作品に生じた色の変化 ）の色が魅力的。いいな～と思って手に取ると陶悦窯のうつわであることもしばしば。

例えばこの商品はまさに窯変の面白さが出ています。 模様のムラが１つ１つの個性で魅力なのですが 、個体差が大きく一般的にはネットショップで売りにくい商品かもしれません。（ありがたいことに「どれが届くかお楽しみ」で販売し、完売しました。）

グラデーションのきれいな青に、窯変でできた水色の点が星空のよう。 手のひらにのるうつわに無限の宇宙が閉じ込められているようで、心がときめきます。

こちらはミントカラーのボディに補色に近いピンク色の光沢がキラキラしている不思議な釉薬。ずっと眺めていたい…。

パキッとした金属感のあるゴールドに墨流しのにじみがこんなにマッチするなんて。まるで今しがた沈んだ日の光の余韻が残る西の空に、背後から広がる夕闇のよう。

陶悦窯は慶長3年創業 （ なんと関ヶ原合戦の2年前！）。高級感のあるたたずまいながら、お手にとりやすい価格も魅力。幅広い年代から愛されています。

大変人気で、お品によっては再入荷に半年以上かかるものも。日常にも、ハレの日にも活躍する陶悦窯のうつわをぜひお迎えください！（な）

陶悦窯のうつわ。