
お皿とお鉢の境界線
器の形のことをプロポーションと言います。
主に、幅(径)と背の高さがポイントで、たとえば幅が狭く背の高いプロポーションならカップや湯呑。もう少し背が低く幅が広くなるとお鉢やボウル。もっと背が低くなって幅が広がればお皿やプレートといった具合。
プロポーションはそのまま器の用途となるので、器はプロポーションで分類されることが多いです。
当サイトも例に漏れず器をプロポーションで分類しているのですが、中には「??」となってしまう器も。
それが”深皿”と呼ばれる、お皿にしては少し背の高い深めのお皿と”平鉢”と呼ばれる、お鉢にしては少し背の低い浅めのお鉢。この2種類の器は プロポーションは同じに見えるのに名前が違う。しかも中には平鉢よりも背の高い深皿があったりと混沌の様相を呈しています。
お皿とお鉢に明確な定義の違いはないの??
この商品はどちらのカテゴリーに入れたらいいの??
どうやら、お皿とお鉢に明確な線引きはなく、作った人(窯元さん)がどのように考えて作ったかというコンセプトや気持ちの部分によるところも大きいみたい。
今日はそんな、お皿とお鉢の境界線上にいる器をいくつか紹介します。

うのふ柄という迷彩のような不思議な模様が特徴の平ボウル。平ボウル!?それは果たしてボウルと呼べるのでしょうか?ボウルってなんだっけ?

キャメル色とオリーブ色の釉薬の掛け分けが美しい平鉢。ちょうどこれくらいのプロポーションがお皿とお鉢の境界線かな?

白磁の肌の上に描かれた青い草花模様が美しい、こちらの器は多様椀という名前。お皿と名付けようか、お鉢と名付けようか迷った末、多様椀という名前にしたのかな?とか想像しちゃいます。

シンプルな白磁と瑠璃釉薬。少しゆらぎのあるいびつな形にもあじを感じます。色と形だけで勝負したこちらの美しい器は多様鉢です。

青緑と灰色の肌。見込みに描かれたダマスク模様がエキゾチックで美しい、こちらの器はマルチ皿。

リムにあしらわれたしのぎと染付、フチサビの意匠が素敵なこちらの器は深皿です。
如何でしょう?
改めて整理してみると、名前をつける方も結構苦戦したんじゃないかな?と思えてきます。多様やマルチというワードも散見されますが、そこには激戦の末の落としどころといった印象も感じとれます。
お皿と思うか、お鉢と思うか、それはあなた次第。
今回ご紹介した器はどれも自身を持ってお勧めできる素敵な器たち。
名前に惑わされることなく、気に入った器をご自身のお好きな使い方でお使いになってください。(も)
こちらの記事でご紹介した器↓
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