有田町のお正月

有田町のお正月

2020.01.09 Thursday

明けましておめでとうございます。
SPECIALTHANKSスタッフのもじゃおです

とうとう2020年がスタートしました。
昨年4月に佐賀県有田町に移住してきたぼくとって、今年の正月は帰省先としてではなく、地元として迎える 初めての有田町でのお正月だった。

1月1日:『初詣』

大晦日は妻の実家でご馳走になり、そのまま泊まらせてもらった。翌朝の元旦。遅く起きると、昼過ぎまでダラダラとおせち料理を食べた後、ようやく重い腰を上げて、有田町内の有名な神社「陶山神社」に初詣へ行くことに。

地元では「とうざんじんじゃ」と呼ばれるこの神社の正式な呼び方は「すえやまじんじゃ」というらしい。

陶山神社には有田焼の陶祖、李参平(りさんぺい) が祀られている。
境内には陶磁器製の鳥居や灯籠、狛犬などが置かれていて、さすが陶祖を祀る神社の趣だ。 李参平はここ有田町で初めて陶磁器作りを始めた人だという。
今なお有田町の主産業となっている有田焼を起こした人なのだから、神と祀られるのは当然のことと言えるかもしれない。

でも、ちょっと調べてみるとこの李参平。実は400年ほど前、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に日本に連行されてきた陶工らしい。そうなってくると、いろいろと興味が湧いてきてしまう。「当時、どのような生活をしていたのですか?」「国に帰りたいとは思いませんでしたか?」「結婚はしたのですか?子供は?」「どんな気持ちで焼き物を作っていたのですか?」「ご自分が今、神として祀られていることについて正直どう思いますか?」などなど。そんな彼のストーリーを映画や特番で観てみたい。その結末が「波乱万丈の人生だったけど大満足だった。」というハッピーエンドであることを願いたい。

ともかく参拝をすませると、私利私欲にまみれた願い事を絵馬に書いて陶山神社を後にした。


1月6日:『鬼火焚き』

有田町で1月6日に行わるイベンが「鬼火焚き(おにびたき)」だ。
名前だけは知っていたのだけど、すでに会社の始業日になるので、これまで見たことがなく、今年初めて見ることが出来た。

鬼火焚きは町内の各地区でそれぞれ別々に行われる。

竹を三角のテントの様な形に組んで作った構造物は年末頃には出来上がっていて、異様な存在感を放っていた。そして1月6日の夕方になると、いよいよ満を持して火がつけられた。

これまで見たことのない大きな炎。勢いよく火の粉が上がりパチパチと竹と一緒に入れられた枯れ草やら木やらが焼ける音がする。
突然、ドオオン!!と 花火のような 大きな爆発音が! 竹が破裂した音だ。
「破竹の勢い」という言葉があるが、実際に聞くのはこれが初めてだった。
お腹の底にに響く、大きくて重たい爆裂音はぼくの想像をはるかに超えていて、何事かと驚いてしまった。
竹の中の空気が温められて膨張すると竹が破裂して大きな音が出るらしい。町の人は毎年のことなので慣れたもので、爆音に歓声が起こっていた。
鬼火焚きの火の粉をかぶると、縁起がいいらしい。


1月7日:七草粥

商品撮影をかねて、七草粥を作って食べた。

スーパーで売っている七草セットをきざんでおかゆに入れただけの簡単な料理。それでも、青白磁に丁寧に絵付けのされた美しい波佐見焼の粥椀に盛り付けると、それはとても上品で素敵な料理に見えた。
塩を加減しながら食べると、年末年始の不摂生で胃が疲れていたためか、とても美味しく感じられた。

以上が、ぼくが有田町で体験した2020年のお正月だ。

去年までは都市部に住んでいたため、年末は必ず妻の実家のある有田町か、ぼく実家のある東京に帰省していた。だから お正月はだいたいいつも慌ただしいものだった。行き帰りの乗り物のチケットのありかや時間を気にしなくてはならないし、
そんなことを考えているとつい現実に引き戻されて、年始の出勤後にやらなくてはならない、前年にやり残したタスクなどを思い出して暗たんとした気持ちになる。
心のどこかで現実的なことを考えてしまう正月は、本当の休養とは言えなかった気がする。

だけど、おそらく10年以上振りとなる「どこにも帰省しないお正月」は、とてものんびりとていて、お正月のうきうき感や楽しいところだけを味わえる、いいとこどりのお正月だった。
どうか今年もいい年になりますように。 (も)

▼今回使ったうつわ

¥3,080

花ぼうず 粥椀 波佐見焼

青白磁に青色と紫いろの絵付けが映える。美しい粥椀はお粥を上品に見せてくれた。

¥880

朱線 瓔珞紋 反り小付 波佐見焼

この不思議な模様を瓔珞紋(ようらくもん)と言うらしい。シンプルに可愛くて使いやすい。

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